
明治19年に発行された旧兌換銀行券5円に描かれた人物や出来事を、分かりやすくお伝えします。

今日は明治19年に発行された旧兌換銀行券5円だよ。
大黒のおやっさんにまた会えるぞー。

目次
旧兌換銀行券5円


紙幣の説明
明治19年に発行された旧兌換銀行券5円札だよ。
新しく日本銀行券に変えるために旧札の回収が必要だったため、交換できるお札として兌換(だかん)銀行券ができたんだ。
明治19年の出来事
明治19年10月24日
横浜から神戸に向かう途中だったイギリスの貨物船『ノルマントン号』が紀伊半島沖で座礁した。
ノルマントン号には救命ボートが備え付けており、船長のジョン・W・ドレークや他のイギリス人やドイツ人の船員が逃げることができた。
しかし、死者が25人出たんだ。
全員ボートで逃げなかったのかよー。

25人の死者は全員、日本人だったんだ。
意図的に日本人だけを助けなかったんだよ。
イギリスやドイツに人種差別をされていたんだ。

以前から、外務大臣(元外務卿)の井上馨が領事裁判権のことで活動していたのは覚えているかい?
えーっと…なんだっけかー。

井上馨の鹿鳴館の勉強をもう一度復習してみよう!
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井上馨の努力も虚しく、11月1日に神戸で行われた領事裁判では船長らが無罪と判決が下された。
華々しく鹿鳴館外交をしていたのに、何も変わっていないことに世論は激昂した。
そこで井上馨は兵庫県知事に船長らの出港を止めるように指示し、知事の名前で横浜領事裁判所に告訴したんだ。


殺人罪で告訴してもらったんだよ。
その結果、12月8日に裁判所は船長に禁固3か月の有罪判決を下した。
殺人罪なのにたった3か月の判決で賠償金すらなかったんだよ。
本当に日本は舐められていたのが悲しいね。
何人も死んでるのに!
井上のおじさんはまた悔しい思いをしたのかー。




そうだね。
これが明治19年に起こったノルマントン号事件だよ。
日本人として悲しい事件だね。
旧兌換銀行券5円に描かれたもの
【裏】大黒天


旧兌換銀行券5円だけ裏面に大黒天が描かれているよ。
詳しく大黒天について書かれた記事を見に行こう。
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【旧兌換銀行券5円】まとめ
①発行日と廃止日
②発行年に起こった出来事
③紙幣に描かれた人物
①発行日と廃止日
旧兌換銀行券5円【発行】明治19年1月4日【廃止】昭和14年3月31日
②明治19年に起こった出来事
- ノルマントン号事件
③旧兌換銀行券5円に描かれた人物
- 【表】なし
- 【裏】大黒天
今日で最後ですな。


大黒のおやっさん!
今度オイラ、比叡山延暦寺に遊びに行くぞー。
久しぶりにマーキングしようかなー。




どら猫くんって本当に猫なんですね。
大黒様、また今度はエビス様と遊びに来て下さい。
そうじゃのー。ではさようなら!


君も、豊臣秀吉も願いを叶えた比叡山延暦寺に遊びに行こう!
次回は改造兌換銀行券についての勉強だよ。
次回もお楽しみに!
参考文献:日本貨幣カタログ2019,ビジュアル 明治クロニクル この国のかたちを決定づけた維新のドラマを読む