明治16年に発行された改造紙幣10円(10円札)に描かれた人物や出来事について分かりやすくお伝えします。
どら猫くん、今日は最後の改造紙幣を勉強するよ。
神功皇后も最後ということかー。
そうなんです…。
では、始めましょうか。
まずは先に神功皇后のことを知らない人は、こちらの記事を見て欲しい。
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目次
旧国立銀行券10円【雅楽演奏と神功皇后征韓】
明治6年に発行された旧国立銀行券10円(10円札)に描かれた人物や出来事を、分かりやすくお伝えします。 諭吉くんどら猫くん、今日は神功皇后について勉強するよ! 女の人?どんなことをしたのか楽しみだなー ...
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改造紙幣10円
今回は紙幣の説明は割愛させてもらうよ。
明治16年の出来事
明治16年はこんなことが起こった年だよ。
4月12日 陸軍大学校開校
7月20日 岩倉具視59歳で死去
7月28日 日本初の民間鉄道が開通
11月28日 鹿鳴館の開館式
12月28日 徴兵令を改正
この中から鹿鳴館について勉強しようか。
鹿鳴館開館
鹿鳴館(ろくめいかん)は、外国からの信頼を得るために、欧米風の建物を作り外国大使への接待をした場所。
不平等条約の改正をするために外交の場として作られたんだよ。
江戸時代末期に結んだ日本に不利な条約のこと。
日本で犯罪を犯しても国内で裁けない領事裁判権や、関税を自由に決められない関税自主権が問題になっていた。
この条約を交わした国はアメリカ・オランダ・ロシア・イギリス・イタリア・フランス・ロシアだった。
特に日本人軽視(差別)で犯罪が多かったので領事裁判権をなんとかしたい!と井上馨が立ち上がったんだ。
外務卿(がいむきょう)の井上馨(かおる)を中心に進められた対策で、お雇い外国人のジョサイア・コンドルによって設計されたんだ。
そして、井上馨の誕生日に開館したんだよ。
2階は舞踊室になっていたそうだ。
日本人は着物きてダンスを踊っていたのかー?
ドレスを着ていたそうだが、着方が様になっていなかったようだよ。
外国大使たちは、日本人の身の丈に合わないやり方に「滑稽だ」と嘲笑っていたそうだ。
そして、頑張りも虚しく条約改正に失敗して明治20年に井上馨は辞職。
その後は華族会館として使用されて昭和16年には取り壊されたんだよ。
井上のおじさんは悔しかっただろうなー。
この時代の日本、諸外国に相手にされていなかったから悔しかっただろうね。
ここまでが明治16年の出来事だったよ。
【改造紙幣10円】まとめ
①発行日と廃止日
②発行年に起こった出来事
③紙幣の人物
①発行日と廃止日
改造紙幣10円【発行】明治16年9月9日【廃止】明治32年12月31日
②明治16年に起こった出来事
- 陸軍大学校開校
- 岩倉具視59歳で死去
- 日本初の民間鉄道が開通
- 鹿鳴館の開館式
- 徴兵令を改正
③改造紙幣10円の人物
- 【表】神功皇后
- 【裏】なし
今回でもうお別れになりますね。
寂しくなりますな。
4回のゲスト出演に感謝しています。
またいつでも待ってるぜー。
次回は新しい紙幣になるよ。
次回もお楽しみに!
参考文献:日本貨幣カタログ2019,ビジュアル 明治クロニクル この国のかたちを決定づけた維新のドラマを読む,Wikipedia,江戸東京博物館ホームページ